フレイルを予防するには? ~フレイル予防に効果的な運動について解説~

この記事のポイント

  1. フレイルの予防には運動が大切
  2. フレイル予防に効果的な運動には有酸素運動、レジスタンス運動などがある
  3. 日常生活の中でも無理なく活動量を増やすことはできる

フレイルを予防するには“栄養”“運動”“社会参加”という3つの柱が重要で、“食べて、動いて、人とつながる”というライフスタイルが効果的です。本記事では特に、フレイル予防に適した運動の種類や方法について解説します。

運動不足はフレイルにつながる

フレイルの原因の1つには運動不足が挙げられます。加齢や病気によって筋力が低下するのは自然なことですが、そのまま運動をせずにいると筋力はさらに落ち、活動量も少なくなりがちです。運動は筋肉量の減少や筋力低下を防ぐだけではなく、体力が落ちて疲れが抜けないことや食欲が減って体重が減少することを予防し改善するのにも効果的です。また運動を行うことで、気分転換やストレス発散となり、精神的な安定を促すこともできます。

運動によるフレイル予防

フレイルの予防のための運動としては、心肺機能を高めて体力と持久力を高めるための有酸素運動、筋力を強くして筋肉量を増やすための筋力トレーニングなどがおすすめです。

有酸素運動

有酸素運動とはウォーキングやジョギング、水泳など、酸素を使って体の中の糖質や脂質をエネルギー源にして行う運動を指します。フレイル予防のためには、日常生活にも取り入れやすいウォーキングがよいでしょう。

まずは、万歩計やスマホのアプリなどを使って1日にどれくらい歩いているかを測ってみましょう。65~74歳の方は1日7,000歩以上、75歳以上の方なら1日5,000歩以上歩くことが推奨されています。もし1日の歩数がこれに満たない場合は、家の中の活動でも外出でも、自分に無理のない範囲で歩くことを意識してみてください。

レジスタンス運動

レジスタンス運動とはいわゆる筋トレのことで、筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける動作を繰り返し行う運動を指します。

自宅でも簡単に行えるレジスタンス運動には次のようなものがあります。

スクワット

  1. 両足を肩幅に開いて立ち、椅子の背や机などを持ちます。
  2. そのままお尻をゆっくりと後ろに下ろします。このとき背中が曲がったりかかとが浮いたりしないように注意してください。
  3. 太ももの前側に力が入っていることを感じながら、ゆっくりと元に戻ります。

上体起こし

  1. 仰向けの姿勢で両ひざを立てます。両手は頭の後ろで組みます。
  2. おへそを覗き込むようにゆっくりと首を持ち上げます。
  3. お腹に力が入っていることを感じながら、ゆっくりと元に戻ります。

ランジ(下半身を鍛える)

  1. 立った状態から片足を前に出し、膝を曲げて体重をかけていきます。
  2. 1. の状態からゆっくりと元に戻します。
  3. 反対の足でも同じ動作を行います。

運動を行うときは体に負担のない程度から始め、少しずつ時間を増やしていくことを心がけてください。また体調が悪いときや痛みがある場合は決して無理をせず、医師や専門家に相談してください。

日常生活

日常生活の中でも身体活動を増やす機会はたくさんあります。たとえば畑仕事、ガーデニング、子どもと一緒に体を動かして遊ぶ、立ち仕事や家事などは、ウォーキングなどと同等の活動量が見込めます。わざわざ運動をするのが難しいときでも、日々の生活を工夫することによって無理なく体を動かす機会を作ることができます。できそうなことから始めてみましょう。

不安なことがあれば専門家に相談を

フレイルやフレイル予備軍の状態を放置すると、要介護状態へと移行してしまいます。そうならないためには、適切な運動を行うことが大切です。

サルスクリニックではご自身の体の状態を知るための検査や健康診断はもちろん、たとえフレイルであっても患者さん一人ひとりに合わせた治療方法の提案で改善を目指していきます。

不安なことや気になることがあれば、いつでもご相談ください。また当院はオンライン診療も行っておりますので、直接のご来院が難しい方はぜひご活用ください。

※サルスクリニックの検査・健康診断(保険適用外)について、詳しくはこちらをご覧ください。

フローティングバナー フローティングバナー