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疲れやすい

疲れやすさとは

「疲れやすい」「疲れがとれない」という症状は、日常的によく見られるものですが、
その背後には、さまざまな原因が潜んでいます。

疲れやすさの原因として考えられる病気

鉄欠乏性貧血による疲れやすさ

血液のなかにはさまざまな成分が含まれています。そのひとつに赤血球があり、その中に含まれるヘモグロビンは、身体中に酸素を運ぶ重要な働きをしています。
ヘモグロビンをつくるためには鉄が必要です。しかし鉄が枯渇すると、ヘモグロビンが十分につくられず、身体の組織へ酸素が行き渡りにくくなります。それを補うために心拍数が増加し、動悸や息切れ、疲れやすさ、全身の倦怠感を引き起こします。

甲状腺機能低下症による疲れやすさ

首の付け根にある甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは、全身の代謝を維持するのに重要なホルモンです。このホルモンが低下すると活動性が鈍くなるため、昼夜を問わず眠く、全身の倦怠感が強くなり、疲れやすさを感じます。また、記憶力や計算力の低下がみられるようになったり、体温が低下し、皮膚が乾燥することから夏でも汗をかきにくくなります。顔はむくみやすく、脱毛が増え、声が低くなってしわがれるのも特徴です。
他にも、体重の増加や、便秘、無月経になることもよくある特徴です。
圧倒的に女性に多く、男女比は1:10といわれています。

慢性疲労症候群による疲れやすさ

激しい全身の倦怠感・疲れやすさが急激に起こり、微熱や咽頭痛、関節や筋肉の痛み・こわばりが現れます。またリンパ節の腫れや頭痛、落ち込んだ気分などがみられます。
人口のおよそ0.3%にみられ、20代〜50代の働き盛りの世代に多い病気といわれています。

各疾患の原因と日常生活上の対処法

疲れやすさの原因となる病気によって、発症のきっかけや日常生活で気を付けるポイントは異なります。ここでは、それぞれの病気の主な原因と、日常生活で実践できる対処法についてご紹介します。

鉄欠乏性貧血の原因

  • 鉄供給力の不足:食事での鉄分の摂取不足や消化管からの鉄吸収障害(胃切除後など)
  • 鉄需要量の増大:成長期や妊娠など
  • 鉄喪失量の増加:胃潰瘍や胃がんによる消化管出血や慢性出血性疾患、子宮筋腫や子宮内膜症などによる月経過多など
日常生活上の対処法

普段の食生活から鉄分を多く含む食品を摂取することが大切です。
動物性食品中には吸収されやすいヘム鉄が多く、植物性食品には吸収されにくい非ヘム鉄が多く含まれています。またビタミンCは非ヘム鉄の吸収を促進します。
ビタミンCを多く含む食物としては、イチゴ、レモン、ピーマン、ブロッコリーなどがあげられます。
※ビタミンCは熱や水により失われやすいため、生で食べたり、加熱する場合は、短時間にするなど、調理法を工夫しましょう。赤身の肉・魚は鉄とたんぱく質の両方が含まれるため、おすすめです。

甲状腺機能低下症の原因

多くの場合は自己免疫疾患の慢性甲状腺炎(橋本病)が原因と考えられています。自分の免疫が甲状腺を攻撃することで、甲状腺ホルモンが十分につくられなくなります。

日常生活上の対処法

この疾患は適切に治療を受ければ、普段と変わらず日常生活を送ることが比較的可能であり、そのためには早期発見と早期治療が大切です。疾患特有の症状の有無以外にも、コレステロールやクレアチニンキナーゼの値が高くなることがあります。会社などで受ける健康診断でこれらの数値が高いと指摘された場合は、かかりつけ医に相談し甲状腺機能低下症の検査を受けてみましょう。

慢性疲労症候群の原因

かぜのような感染症が引き金となりますが、明らかな原因はわかっていません。

日常生活上の対処法

現在のところ確立されている根治療法はなく、症状に応じた対症療法や生活習慣の調整が中心となります。必要に応じて、睡眠障害や痛み、抑うつ症状に対する治療が行われます。

どの疾患にも当てはまる日常生活上の対処法

疲れやすかったり、倦怠感が強くても、カフェインやアルコールの過剰摂取には注意が必要です。コーヒーやエナジードリンクは一時的に疲労を忘れさせますが、効果が切れた後に強い反動(クラッシュ)が起きます。
また、寝酒は入眠を促しますが、睡眠の後半が浅くなり、結果的に疲労回復を妨げます。
カフェインの摂取は1日2〜3杯程度にとどめ、夕方以降は控えるようにしましょう。
アルコールは休肝日を設け、寝る直前の飲酒は避けることが大切です。

改善しないときには

上記のような日常生活の改善を試みても、一向に疲れやすさが改善しない場合は、単なる「加齢」や「ストレス」ではなく、背後に病気が隠れているサインかもしれません。
かかりつけ医、またはお近くの医療機関の診察を受けることをおすすめします。

受診の目安

緊急での受診が勧められる場合

以下のような症状が「急激に」現れたり、疲れやすさにともなって見受けられる場合は、心疾患や脳血管疾患などの命に関わる緊急事態の可能性があります。

  • 突然の激しい胸の痛みや、締め付けられるような圧迫感がある
  • 息がまともに吸えないほどの強い息苦しさがある
  • 体の片側が動かしにくい、ろれつが回らない、顔の半分が麻痺している
  • 意識が遠のく、または気を失って倒れたことがある

緊急ではないものの受診が勧められる場合

命の危険が直ちに迫っているわけではありませんが、放置すると病気が進行してしまう可能性があるため、お近くの医療機関(内科や総合診療科など)を受診してください。

  • 十分な休息をとっても、強い疲労感やだるさが2週間以上続いている
  • ダイエットをしていないのに、意図せず体重が減少している
  • 微熱(37度台)が何日も続いている、または寝汗をひどくかく
  • 異常な喉の渇きがあり、トイレに行く回数が極端に増えた
  • 気分が著しく落ち込み、日常生活(仕事や家事)に支障が出ている

診療予約

サルスクリニックでは、一つのチームとして丁寧に患者さんと向き合い、スムーズに診療を行えるよう心がけております。
一部のメニューを除き、多くの診療は予約なしでもご案内可能ですが、ご予約いただくことでよりスムーズに診察を行うことができます。
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また、ご予約確定後にWEB問診を受けることができます。事前に済ませておくことで、ご来院時の待ち時間が短縮できます。

参考文献

  • 総合監修者:髙久史麿;猿田享男;他 . 家庭医学大全科 六訂版 . 法研 , 2010,P.2169~P.2171 鉄欠乏性貧血 , P.2068~2069 甲状腺機能低下症 , P.2695 慢性疲労症候群.

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