胸部X線検査とは?
胸部X線検査とは、胸部全体にX線(放射線の一種)を照射して、肺や心臓などの異常を確認するためのです。一般的に胸部レントゲン検査とも呼ばれています。
胸部X線検査は、簡便に行うことができて結果が分かるのも早いため、一般的に広く行われている検査です。何らかの症状がある場合や、定期的な健康診断でも行われています。
しかし、胸部X線検査は一方向からしか撮影できないため、臓器や血管の立体的な構造の中で正常か異常かを確認しづらい場合があります。判断に悩む場合には、違う方向からも撮影したり、360度からのX線照射で3次元的に確認できるCT検査を行ったりすることもあります。
胸部X線検査で分かる病気は?
胸部X線検査は、胸部に起こるさまざまな異常を見つけるきっかけになります。胸部X線検査で分かる病気や異常として、以下のようなものがあげられます。
- 肺炎……肺に炎症が起こる病気
- 肺結核……結核菌の感染によって肺に炎症が起こる病気
- 肺気腫……主に喫煙によって肺胞*が破壊され呼吸機能が低下する病気
- 気胸……何らかの原因で肺から空気が漏れて、肺が小さくへこむ病気
- 肺がん……肺の細胞の一部ががん化したもの
- 胸水……何らかの原因で胸部に水がたまること
- 心臓の拡大……何らかの原因で心臓が通常よりも大きくなること
*肺胞:酸素と二酸化炭素のガス交換を行う袋状の器官
胸部X線検査を受ける際の注意点
金属類やプラスチック類(ネックレスなどのアクセサリー、ブラジャーなど)、湿布、カイロなどは、画像に映りこんでしまうため検査前に外す必要があります。
また、衣類についているボタンなども映ってしまうため、検査を受ける施設によっては用意された検査着に着替えて行うこともあります。そのため、検査当日は着替えやすい服装で行くのがよいでしょう。ご自身の衣服で受ける場合には、プリントや装飾、ボタン、ポケットの付いていない無地のTシャツを着てくるよう、事前に指定されることもあります。
なお、検査前の食事制限等は特にありませんので、普段どおり過ごしていただいて問題ありません。
胸部X線検査による放射線の影響は?
1回の胸部X線検査で受ける放射線は、人体に悪影響を及ぼすといわれる線量よりはるかに少ない線量(約0.06ミリシーベルト)です。そのため、胸部X線検査を受けることによる身体的な影響については、過度に心配する必要はありません。
ただし、妊娠中あるいは妊娠の疑いがある方に関しては、胎児への影響から健康診断の胸部X線検査は受けられないことが多いです。大量の放射線を受けない限り、流産や形態異常が起こることはないとされていますが、不必要な胎児への放射線被ばくについては避けたほうがよいとされています。
胸部X線検査について疑問や不安なことがあればご相談ください
「胸部X線検査について疑問がある」、「検査の結果、肺に影があると言われた」など疑問や不安があれば、サルスクリニックまでご相談ください。サルスクリニックでも、胸部X線検査を実施しており、検査結果についても分かりやすくお伝えできるよう心がけております。また、当院では、健康診断から診療までをワンストップで行っており、予約や決済はスマートフォンで可能です。再診以降はオンライン診療もご利用いただけます。
病気があってもなくても楽しく生きていけるよう、私たちがサポートしていきます。もしご自身の健康のことで気がかりなことがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
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