高血圧は治らないの? 〜高血圧を治すときに知っておきたいポイント〜

この記事のポイント

  1. 治療の基本は食事療法と運動療法
  2. 治療効果が不十分な場合に薬物療法が検討される
  3. 治療を継続しても改善しない場合、医療機関に相談することも大切

繰り返し血圧を測っても血圧が高くなる高血圧(高血圧症)である場合、食事療法や運動療法など生活習慣にも指導が入ることが一般的です。最初は意欲的に取り組めていても、「頑張っているのになかなか治らない」「いつまで続くの?」と不安や疑問を感じる方も少なくないのではないでしょうか。

高血圧は治療を受けていれば治るのでしょうか。このページでは、高血圧の治療に関する基本的な考え方についてご紹介します。

高血圧(高血圧症)は治らないの?

高血圧と診断された場合、血圧が高くなる体質自体は基本的に治ることはありませんが、生活習慣の乱れやストレス、環境変化や季節変動など外的・内的要因による血圧の変動はあるため、一度よくなっても自宅血圧を測定し日常的に生活習慣を気をつけていく必要があります。

また、ほかの病気が原因で起こる高血圧症(二次性高血圧症)の中には、元の病気を治療することで高血圧が改善するものもあります。そのため、高血圧では血圧が高くなっている原因を突き止め、それに応じた治療や生活習慣の改善を行うことが大切です。

高血圧を治療する目的

高血圧を治療する目的は、高血圧によるさまざまな合併症を予防することです。

高血圧は自覚症状が現れないことも少なくないため、治療する目的が分からないと感じる方もいるでしょう。しかし血圧が高い状態を放置していると、長期にわたって血管に強い負荷がかかることにより、脳卒中や心筋梗塞しんきんこうそく、心不全など命に関わる合併症を引き起こす可能性があります。

高血圧の基本的な治療法

高血圧の基本的な治療法は、食事療法と運動療法です。しかし、これら2つを行っても血圧の高い状態が続く場合には、血圧を下げたり合併症を予防したりするために薬物療法が併せて検討されます。

薬を飲んで効果が出始める期間は?

まず高血圧の薬物療法を始めたばかりの方は、焦らないことが大切です。高血圧の薬物療法では、一般的に服用開始から2〜3か月かけてゆっくり血圧を下げていくよう、薬の処方が調整されています。これは治療薬によって急激に血圧を下げすぎてしまうと、めまいやふらつきなどの症状が出やすくなるからです。服用を始めたばかりの方は、焦らず様子を見ることを心がけましょう。

薬を飲んでも効果が出ないときは?

次に継続的に治療薬を服用しているにもかかわらず、血圧がなかなか下がらないという方は、食事療法や運動療法などほかの治療がうまくいっていない可能性も考えられます。前述のとおり、高血圧の治療では食事療法や運動療法を行ったうえで、薬物療法が検討されます。治療薬を飲んでいるだけでは十分に血圧が下がらない可能性もあるため、注意が必要です。このような場合は、治療薬を飲んでも血圧が下がらない旨を医師へ伝え、食事療法や運動療法の内容についても医師に相談してみましょう。そのほか、二次性高血圧と呼ばれる病的要因や、ストレスや睡眠の質、喫煙や女性ホルモンバランス、季節・環境変化も血圧変動の一因となります。

薬を中断するタイミングは?

食事療法や運動療法でうまく血圧がコントロールできるようになると、治療薬の減量や服用の中止ができる可能性があります。ただし個人の判断で治療薬を減らしたり、服用を中止したりしてしまうと、血圧が再び上がり合併症のリスクが高まる恐れもあり危険です。そのため、必ず医師の指示に従うようにしましょう。

現在飲んでいる治療薬について気になること、不安なことがある場合にも、自己判断で治療薬の服用を中止せず、医師や薬剤師に相談することを大切にしましょう。

治らない高血圧とうまく付き合っていくために

前述のとおり高血圧は治ることがなく、生涯にわたって付き合っていくことが一般的です。

現在高血圧と診断されており、生活習慣の改善や治療薬の服用をしても思うように治らないという方は、諦めずに医療機関に相談してみましょう。医療機関では、専門家による生活習慣の改善方法の指導や治療薬の変更が検討されることもあります。

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