糖尿病の食事とカロリーの目安とは? ~食事療法はカロリー制限と栄養バランスが大切~

この記事のポイント

  1. 糖尿病の改善のためにはカロリー制限と栄養バランスのよい食事が基本
  2. 適切なカロリー摂取量は目標体重や体の状態、日々の運動量などによって決まる
  3. カロリー以外では、脂質と塩分を抑えて食物繊維を多く取ることを意識する

糖尿病患者さんの食事療法では、血糖値をコントロールすることで高血糖状態が続くことを避け、合併症などを予防することを目的としています。そのために、一人ひとりにあった適正なカロリー量と栄養バランスを考えることが重要です。

この記事では、糖尿病の食事療法で気を付けるべきことについて説明していきます。

糖尿病の食事で適切なカロリー量とは?

糖尿病の食事療法では、決められた摂取カロリー量を守ることが何より大切です。目標となる1日のカロリー量は、総エネルギー摂取量(kcal/日)=目標体重(kg)×エネルギー係数(kcal/kg)で算出可能です。

また、栄養バランスも重要です。単にカロリーを制限すればいいわけではなく、全体の食事のうちで炭水化物は50~65%、たんぱく質は13~20%、脂質は20~30%ほど取ることが理想とされます。併せて適正量のビタミンやミネラル類も取りましょう。

カロリー量と栄養バランスが適切なら、糖尿病だからといって絶対に食べてはいけない食品はありません。ただし、患者さんそれぞれの年齢や性別、体の大きさ、運動量、病状などによって異なるので、目標体重や実際の総エネルギー摂取量(カロリー摂取量)に関しては、かかりつけの医師や管理栄養士とよく相談しましょう。

糖尿病患者さんが食事で気を付けたいポイント

食事の時間は朝・昼・夜と規則正しく

1日1〜2回でまとめて食べるよりも、1日3回(朝・昼・夜)と規則正しい時間に食べるほうが膵臓への負担を抑えられることから糖尿病の悪化も防げると考えられています。

仕事などで忙しく決まった時間に食事ができない場合は、1日の総エネルギー消費量の範疇で小分けに食事をするなど、まずはいっぺんに大量に食べない工夫することも大切です。

品目をたくさん取り栄養バランスを意識

栄養バランスがよい食事(炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル)を取るためには、好き嫌いなくさまざまな食材を食べることが重要です。特に子どもの場合、成長に必要なエネルギーを確保することも重要です。

脂質と塩分を控える

脂質を控えるためには、動脈硬化の原因にもなる飽和脂肪酸が多く含まれる肉類ではなく、野菜や魚などを取ることがおすすめです。また、高血圧を引き起こす塩分を控えるためには、ダシや香辛料などを生かして味付けを薄くしたり、減塩調味料を活用したりすることも効果的です。

食物繊維を積極的に取る

食物繊維には、血糖値の上昇を抑えて血中コレステロール濃度の低下などを促すはたらきがあるといわれています。食物繊維が多く含まれる野菜、海藻、豆類、果実類、きのこ類などを意識して食べましょう。

食事療法の基本はカロリー制限。具体的なメニューを知りたい方はクリニックへ!

糖尿病にかかわらず、健康的な食事は年齢や活動量に合わせた適正カロリー量の中で炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルが含まれている栄養バランスのよい食事を取ることが大切です。

さらに、朝・昼・夜と規則正しく食べることや品目をたくさん取ること、脂質と塩分を控えて食物繊維を多めに取ることを意識しましょう。ただし、年齢や性別、体の大きさなどの関係で適切な食事メニューは患者さんそれぞれで異なります。医師や管理栄養士とよく相談し、無理なく継続していくことが大切です。

サルスクリニックでは、糖尿病であってもその人らしく、楽しく暮らしていけるようにサポートしています。医師や管理栄養士による患者さん一人ひとりに合わせた食事指導も行っています。相談前に普段の食事を伝えられるように記録しておくと、より具体的なアドバイスをすることが可能です。

オンライン診療(初診を除く)にも対応しています。予約や決済もスマートフォンでできるため、お忙しい方も安心してご相談ください。

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