フレイルにならないための対策とは? ~食事と運動、社会への参加を意識して健康を維持~

この記事のポイント

  1. 高齢化が進む社会では、健康寿命を伸ばすためフレイル対策に注目が集まっている
  2. フレイルは栄養のよい食事と適度な運動、社会参加を意識することで予防と改善が可能
  3. 早期発見と早期対策が重要なので、不安なことがあれば医師へ相談を

フレイルとは健康と要介護状態の中間で、そのまま対策を取らず放置すれば要介護状態に移行してしまう状態を指します。一方、適切に介入し対処すれば、健康な状態に戻ることが可能な時期ともされています。本記事ではフレイルに気付くためのポイントや対処法について解説します。

フレイルへの対処法とは?

フレイルの対策として、もっとも重要なのは“栄養(食事・口腔機能こうくうきのう)”“運動”“社会参加”の3点を意識することです。

栄養バランスのよい食事

バランスのよい食事を取り、口腔機能の維持にも努めましょう。毎日の食事で主食、主菜、副菜、汁物をそろえて、バランスよくいろいろな種類のものを食べることを心がけ“低栄養”に陥らないようにしましょう。

特に筋肉のもととなる魚、肉、卵、大豆製品や牛乳、乳製品などのたんぱく質は多く取りましょう。口腔機能が低下すると食欲も落ちてしまうので、口周りの筋肉を鍛えるためによくかむことも大切です。

適度な運動

適度な運動は筋肉を維持することはもちろん、体力や食欲の低下を予防することにも効果があります。フレイル予防には、心肺機能を高めて体力の向上を促す有酸素運動と、筋肉量の増加を望める筋肉トレーニングなどが効果的です。

有酸素運動では特にウォーキングが日常生活にも取り入れやすく、おすすめです。散歩や外出などで外に歩いて出かけることを意識したり、乗り物を使わず積極的に歩いたりしてみましょう。

孤独にならないための社会参加を

加齢によって社会参加の機会が少なくなると、フレイルのきっかけになることもあります。活動能力障害などを防ぐためには、週1回以上の頻度で友人や仲間との交流を持つことが望ましいとされます。また同世代だけでなく、ほかの世代とのつながりがあるとより効果的です。趣味やスポーツ、ボランティアといった活動など自分に合った活動を見つけ、積極的に参加してみましょう。

フレイルの兆候とは?

フレイルの対策には早期発見が大切です。以下のような症状に心当たりがある方はフレイルの可能性があるため、一度医療機関へ相談してみましょう。

  • 歩く速度が遅くなった
  • 手の力(握力)が落ちた
  • ダイエットや食事制限をしているわけではないのに以前より体重が減っている
  • おいしいものでも食べるのが難しい
  • 疲れやすい、何をするにも面倒だと感じる

など

特に何もしていないのに急激に痩せてきた場合、病気の可能性があります。まずはかかりつけ医に相談しましょう。もしも原因が明確な病気でなければ、フレイル予防が必要な場合があります。

高齢期のBMI([体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]で算出される肥満度を測る値)は、少し高めの 21.5以上が栄養状態などからみてもよいということが分かってきています。栄養のある食事を積極的に取ることでフレイル予防を心がけましょう。

フレイル予防でもっとも大切なのは早めの気付きと対策

フレイル予防を考えるうえでもっとも大切なのは、フレイルの状態に早く気付き適切に対処することです。ご自身や家族のことで何か不安なことがある場合には早めに病院を受診することをおすすめします。

サルスクリニックではフレイルに関する詳しい検査を行うのはもちろん、一人ひとりの生活や背景に合わせた治療法、生活習慣の改善法についてもご提案しています。オンライン診療にも対応(初診は除く)していますので、直接のご来院が難しい方もぜひ活用してご相談ください。

※サルスクリニックの健康診断(保険適用外)について、詳しくはこちらをご覧ください。

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