脂肪肝の改善には食事を見直すことが重要
脂肪肝の中でも“非アルコール性脂肪肝”の場合は、食べすぎや運動不足が原因で肝臓に中性脂肪がたまり発症します。そのため、まずは原因となる食事や運動習慣を見直し、改善することが基本です。
そもそも中性脂肪は摂取したエネルギーが消費したエネルギーよりも多く、余分なエネルギーが生じた場合に作られます。この中性脂肪は内臓脂肪や皮下脂肪として蓄えられることもありますが、同様に肝臓にも蓄えられることが特徴です。そして、肝細胞の30%以上に中性脂肪がたまった状態を“脂肪肝”と呼びます。ただし、同じ食事や運動習慣をしていても、生まれつきの体質で肝臓に脂肪がたまりやすい方もいます。
脂肪肝を改善する食事のポイントとは?
食べすぎに注意
脂肪肝の方は、体重が標準よりも多い肥満の方が発症するケースが多いです。肥満は主に食べすぎや運動不足が原因です。そのため、標準体重を維持できるよう、まずは食事を取りすぎないことを意識しましょう。
食べるものを選ぶ
食べるものを上手に選ぶことで、脂肪肝の改善につながります。以下では積極的に食べたいものと控えたいものをご紹介します。
積極的に食べたいもの
- 根菜・海藻・こんにゃく・きのこ・スープ
食事の満足感が出やすい食品です。
- 大豆
大豆に含まれる“コリン”と呼ばれる成分は、脂肪を除去する作用があるといわれています。
- 緑茶
緑茶に含まれる“カテキン”は活性酸素の除去に役立つほか、メタボリックシンドロームの改善にも効果があるといわれています。
極力控えたほうがよい食べ物
- 果物・米・パン・麺類
“糖質”が多く含まれるため、食べすぎないように注意することが大切です。特に果物は1日1/2個程度に留め、朝食時に食べることが推奨されます。
- 動物性の脂・バター
“飽和脂肪酸“を多く含むため、代わりに植物油を使用することを検討しましょう。
- お菓子・ジュースなどの嗜好品
嗜好品には“トランス脂肪酸”や“果糖”などが豊富に含まれます。
- お酒
お酒の飲みすぎは肝臓の状態を悪化させるといわれているため、控えましょう。
食べる順番にも注意
中性脂肪が増えるのを防ぐためには、血糖値を急激に上げないことが大切です。
血糖値とは血液の中にあるブドウ糖の濃度のことで、食べ物に含まれる炭水化物などが消化吸収される時にブドウ糖になって血液の中に入ります。そのため、食事の前後は誰もが血糖値が変動します。しかし、最初から炭水化物などの血糖値が上がりやすい食べ物を食べて血糖値が急激に上がると、体が血糖値を下げるためにインスリンが大量に分泌され、インスリンが余分な糖を中性脂肪に変えようとはたらいてしまうのです。
このようにならないため、血糖値を上げないように野菜から食べ始め、肉や魚、最後にご飯などの炭水化物を食べるように意識するとよいでしょう。また、ゆっくりよく噛んで食べることも大切です。
食事と併せて運動習慣にも意識を向けることが大切
脂肪肝の改善には食事療法だけでなく、運動療法も並行して行うことが効果的です。ウォーキングや水泳などの有酸素運動を毎日行うことが望ましいほか、スクワットなどの軽い筋肉トレーニングを行うことで肝機能の改善が期待できます。医師と相談し、無理のない範囲で運動を行うことを大切にしましょう。
脂肪肝で生活習慣の改善が必要なときは?
脂肪肝で生活習慣の改善が必要となった場合は、まず医療機関を受診することを検討しましょう。医療機関では脂肪肝の原因や体の状態について詳しく診察したうえで、治療や生活指導を検討します。食事や運動についても不安点・疑問点があれば、自己判断せず医師に相談することを検討しましょう。
サルスクリニックでは、脂肪肝の方向けの食事指導も実施
サルスクリニックは、患者さんが病気とともに楽しく生きられるようサポートすることを大切にしています。脂肪肝のように生活習慣の改善が必要となる場合には、当院在籍の管理栄養士が一人ひとりのライフスタイルに合わせて生活習慣の改善を提案しますので、無理なく継続的な食事療法を行うことが期待できます。受診の予約・決済はスマートフォンから行えますので、まずはお気軽にご相談ください。
※サルスクリニックの健康診断について、詳しくはこちらをご覧ください。