高血圧を放置するリスクとは?
高血圧は日本でもっとも多い病気の1つです。加齢とともに増加し、50歳以上の男性、60歳以上の女性では50%以上が高血圧を抱えています。一方、治療を受けているのはその半分程度で、血圧がコントロールできている人はさらにその半分(全体の1/4程度)だといわれています。
高血圧は、血圧が140/90mmHg以上(収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90mmHg以上)の場合に診断され、長く続くと動脈硬化を引き起こします。症状がないと放置しがちですが、血圧が高いほど、脳や心臓に病気が起こるリスクが高まることが報告されています。
”高血圧”と診断されていなくても注意が必要
血圧が140/90mmHg未満だと、“高血圧”とは診断されません。しかしながら、120/80mmHg(正常血圧)を超えた場合、病気のリスクが高くなることが分かっています。
特に正常高値血圧(120-129/<80mmHgの範囲)、高値血圧(130-139/80-89mmHgの範囲)と呼ばれる状態はリスクが上がるとされているため要注意です。できるだけ病気のリスクが低いとされる120/80mmHg未満を目指しましょう。
高血圧が引き起こすさまざまな病気
高血圧を放置すると、脳や心臓の病気以外にもさまざまな病気を引き起こす原因となることが分かっています。
脳血管の病気
脳出血、脳梗塞 など
心臓の病気
心筋梗塞、狭心症、心不全 など
腎臓の病気
腎硬化症、慢性腎臓病 など
血管の病気
頚動脈狭窄、下肢閉塞性動脈硬化症、大動脈解離 など
目の病気
高血圧性網膜症 など
高血圧やそれによる悪影響は、年齢や性別にかかわらず起こるものの、年齢が上がるにつれてリスクが高まります。また高齢者では、脳の血管に障害が生じて起こる認知症(脳血管性認知症)の発症リスクを上げるとされています。
高血圧は適切な治療を続ければ改善する
高血圧は、適切な治療を続ければ改善できます。血圧が下がれば、さまざまな病気の発症リスクも抑えられ、健康寿命を延ばすことにつながります。ここからは高血圧の主な治療についてご紹介します。
血圧を下げる治療とは
高血圧の治療は、主に生活習慣の改善と降圧薬による薬物療法を行います。
生活習慣の改善
高血圧は生活習慣病の1つです。生活習慣を正すことによって血圧を下げる、または高血圧を予防する効果が期待できます。そのため薬による治療の有無にかかわらず、減塩をはじめとした食事療法、肥満の改善、アルコール制限、適度な運動などが推奨されます。
こうした取り組みは、すぐに結果が出るわけではないため、長く続けるのが難しく感じられるときもあるかもしれません。また、一人ひとりに適した方法が異なりますので、定期的に医師や栄養士と相談し、アドバイスを受けつつ進めていきましょう。
薬物療法
血圧を下げる薬(降圧薬)を服用して血圧をコントロールする薬物療法は、生活習慣の改善だけでは血圧が下がりきらない場合に実施されます。こちらも長期的に服用し続けることが大切ですが、続けるのが難しい、または副作用などで心配なことがあれば医師に相談してみましょう。
高血圧は放置せずにクリニックへ相談を
高血圧は目立った症状がなく放置しても困ることがないように思えますが、さまざまな病気の原因となります。治療では必要に応じた薬の服用とともに、生活習慣を改善することが肝心ですが、自分自身にぴったり合った治療法を見つけるのは難しいものです。医師や管理栄養士などのサポートを受けながら自身に合ったペースで治療を続けていきましょう。
日本橋、武蔵境、有明にあるサルスクリニックでは、医師、看護師のほか、管理栄養士も含めた医療チームが診療にあたり、病気やそのリスクがあっても楽しく生きられるようサポートいたします。
食生活だけでなく、ライフスタイルやご職業などの背景を踏まえ、患者さんそれぞれに寄り添った治療をご提案させていただきます。挫折しがちな高血圧の治療でも、長く続けられるよう一緒に考えていきましょう。
また院内では10種類以上の検査が可能で、その日のうちに結果が分かるものもあります。各種健康診断も受け付けており、検査からワンストップの診療が可能なので、高血圧がみつかった場合もすぐに治療が始められます。
サルスクリニックは駅近の通いやすい立地にあり、カフェのような院内でくつろいで受診いただけます。オンライン診療(初診を除く)にも対応しておりますので、ご希望の方はぜひご相談ください。
※サルスクリニックの健康診断について、詳しくはこちらをご覧ください。