心不全の初期症状
心不全の初期症状となる代表的な症状は、体を動かしたときの息切れや体のむくみなどです。以下でそれぞれの症状について詳しくみていきましょう。
体を動かしたときの息切れ
心不全が生じると、心臓から全身へ十分な血液が送り出せなくなるほか、肺から心臓へうまく血液が流れ込まなくなり、肺に水がたまることで、体を動かした際に息切れの症状が現れるようになります。
たとえば、少し歩いただけでゼーゼー、ハーハーと息切がするなど、これまでできていたことができなくなったときには医療機関の受診を検討しましょう。
体のむくみ
心臓のはたらきが低下すると、全身の血液の流れが悪くなることにより、体全体に水分がたまりやすくなり、むくみや体重増加の症状が現れることがあります。このほか、心臓のはたらきが低下することで腎臓への血流が減り、尿として排泄される水分が減ってしまうこともむくみや体重増加の原因となります。
心臓のはたらきが低下することによって起こるむくみは、特にすねや足の甲などに生じやすく、むくんだ部分を指で押さえつけると、へこんだままなかなか戻ってこなくなることが特徴です。このようなむくみを“圧痕性浮腫”といいます。足のむくみが気になるときや、短期間に体重の増加がみられたときなどは、一度医療機関の受診を検討しましょう。
そのほかの症状
心不全の症状は多彩で、現れる症状は人によっても異なります。上記のほかにも、以下のような症状が現れることがあります。
そのほかの主な症状
- 疲れやすい
- 咳が出る
- 食欲のない状態が続く
など
心不全になりなりやすい人の特徴
心臓や血管の病気にかかっている方や、生活習慣が乱れている方は心不全にかかりやすいといわれています。そのため、以下のような病気にかかっている方や心不全を起こしやすい生活習慣を送っている方は、特に自身の健康観察や定期的な健康診断をしっかり行い、心不全の初期症状が現れた際は、医療機関の受診を検討するようにしましょう。
心不全の原因となる主な病気
- 高血圧症……血圧が高くなる病気
- 心筋症……心臓の筋肉に異常が生じ、はたらきが低下する病気
- 心筋梗塞……心臓の筋肉へ血液を送る“冠動脈”が詰まり、心臓の筋肉が壊死する病気
- 心臓弁膜症……心臓の血流を正常に保つ“弁”に異常が生じる病気
- 不整脈……脈が乱れる病気
心不全を起こしやすくなる生活習慣
心不全を起こしやすくなる生活習慣として、喫煙、お酒の飲みすぎ、塩分の取りすぎ、運動不足、過労、ストレスなどが挙げられます。
また乱れた生活習慣を継続することで、糖尿病や脂質異常症、肥満症などの生活習慣病にかかった方も、血管が弾力性を失う“動脈硬化”が促進されてしまい、心不全を起こしやすくなります。
息切れや急な体重増加などの症状があれば医療機関の受診を検討
最近息切れしやすくなったという方や、急に体重が増えたという方など、心不全の初期症状を疑う症状があれば、まずは医療機関の受診を検討しましょう。医療機関では詳しい検査や診察のもと、病気の診断・治療を行います。また心不全であった場合、生活習慣の改善が指導されることもあります。
気になる症状があればサルスクリニックへご相談ください
心不全は治療をしても完治は難しく、生涯付き合っていく必要のある病気です。サルスクリニックでは、患者さんが病気とともに楽しく生きられるよう生涯にわたってサポートすることを目指しています。忙しくて病院の受診が疎かになってしまいがちな方のために、平日夜や土日祝日にも診療を行っているほか、初診以降は状況に応じてオンライン診療を提案することもあります。
また管理栄養士も在籍しているため、心不全のように生活習慣が関わる病気では、一人ひとりのライフスタイルに合った無理のない生活習慣の改善も提案します。受診の予約・決済はスマートフォンから行えますので、まずはお気軽にご相談ください。