お茶で血圧を下げることはできるの? 〜お茶の種類や成分ごとの効果をご紹介〜

この記事のポイント

  1. お茶に含まれる成分によって高血圧の改善につながることも
  2. 緑茶や杜仲茶(とちゅうちゃ)に含まれるカテキンやゲニポシド酸が注目されている
  3. 知識がないまま飲むと逆効果になることもある
  4. 血圧が気になる方は医療機関を受診しよう

今や20歳代以上の国民の2人に1人が’高血圧症といわれているなど、血圧に対して問題意識を抱えている方は少なくありません。高血圧には食生活など生活習慣の改善が必要になることが一般的ですが、「具体的にはどんな物を食べたり、飲んだりすればいいの?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。ネットなどで調べるとさまざまな情報が流れていますが、なかでも“お茶が血圧を下げる”といった情報を目にしたことがある人もいるのではないでしょうか。

このページでは、高血圧とお茶の関係性についてご紹介します。

お茶で血圧を下げることはできるの?

お茶にはさまざまな種類がありますが、そのなかに含まれる成分によっては血圧を下げる効果が期待できるものがあります。そのため、お茶の種類や取り入れ方によって高血圧の改善につながることができるのではないかと考えられています。ただし、だからといって大量に取り入れると逆効果になることもあるため注意しましょう。

以下では、お茶の種類別に高血圧に効果が期待できるといわれる成分についてご紹介します。

緑茶

お茶のなかでも血圧を下げるはたらきを持つ成分が豊富に含まれているものとしては、まず緑茶が挙げられます。以下では、緑茶に含まれる“GABAギャバ”や“カテキン”といった成分についてご紹介します。

GABA(γ-アミノ酪酸)

アミノ酸の一種であるGABAは、別名“γガンマ-アミノ酪酸”とも呼ばれます。

血圧を下げ、高血圧からくる脳卒中などの命に関わる病気を予防する効果が期待されています。また近年、GABAは脳の興奮を抑えたり、ストレスを軽減させたりするリラックス効果が期待できることでも注目されています。

カテキン

カテキンとは主に緑茶などに多く含まれるポリフェノールの一種で、お茶の渋味や苦味にも関わる成分です。もともと生活習慣病を予防する効果や血糖値の上昇を抑える効果など、幅広い効果が期待されている成分で、高血圧を改善する効果も期待されています。

杜仲茶

杜仲茶とちゅうちゃとは、中国で古くから薬として飲まれてきた歴史を持つお茶です。中国南西部やベトナムにある“杜仲”と呼ばれる樹木の葉を煎じたものです。杜仲茶には鉄や亜鉛、カリウムなどさまざまなミネラルやビタミンCなどが含まれています。そのほか、普段の食生活ではなかなか摂取できない“ゲニポシド酸”などの成分が注目されています。

ゲニポシド酸

ゲニポシド酸は、杜仲の樹木の葉にある“杜仲葉配糖体”と呼ばれる成分の中に含まれる成分で、血圧そのものを下げる効果が期待されます。また、高血圧症によるめまいや腰痛、体のしびれ、血栓などの症状にも効果が期待できるといわれています。

杜仲茶は特定保健用食品としても応用されている

杜仲茶に含まれるゲニポシド酸は、血圧が高い方向けの特定保健用食品に含まれていることがあります。特定保健用食品は“トクホ”という名称でご存じの方も多いでしょう。体に対する特定の保健機能を持つ成分が含まれていることを国(消費者庁)に認められている食品のことをいいます。

特定保健用食品として認められるためには、消費者庁による有効性・安全性の審査が必要となり、許可を得た食品だけが特定の保健機能について製品に表示することができます。

ただし特定保健用食品は治療薬ではなく、特定の病気を治す効果が認められているわけではありません。そのため、すでに高血圧症と診断されている方は、特定保健用食品で解決しようとせず、医師の指示に従って治療を受けることが大切です。

お茶だけ飲めば血圧を下げられるの?

血圧が高い場合は、日頃摂取している食べ物や飲み物を見直すことも大切ですが、お茶だけを飲んでも血圧を下げることは難しいです。また、知識がないまま自己判断で行うと逆効果になる可能性もあります。そのため、血圧が気になるときはまず医療機関を受診しましょう。

また、高血圧の原因は生活習慣だけとは限りません。なかには体質的に高血圧になりやすい方、何らかの病気を原因に血圧が上昇してしまっている方もいます。原因にあった治療や適切な生活指導を受けるためにも、まずは詳しい検査を受けることが大切です。

病院を受診する目安

まず、健康診断などで「血圧が高めですね」と指摘されたことのある方は医療機関の受診を検討してよいでしょう。

また、血圧は測る環境や時間帯などによって数値が大きく異なります。自宅で測定する血圧を“家庭血圧”、診察室で測る血圧を“診察室血圧”といいますが、それぞれ以下の数値を上回る状態が続く場合には医療機関の受診を検討しましょう。

家庭血圧の場合

  • 上の血圧(収縮期血圧)が135mmHg以上
  • 下の血圧(拡張期血圧)が85mmHg以上

診療室血圧の場合

  • 上の血圧(収縮期血圧)が140mmHg以上
  • 下の血圧(拡張期血圧)が90mmHg以上

血圧が気になるときはサルスクリニックへご相談を

健康診断などで血圧が高いと指摘されても、「忙しくてなかなか病院へ行けない」という方のために、サルスクリニックでは平日夜、土日祝日も診療を行うなど、通いやすいクリニックづくりを目指しています。また、初診以降は状態に応じてオンライン診療も検討していますので、無理なく受診を続けていただけます。予約や決済はスマートフォンから可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。

※サルスクリニックの健康診断について、詳しくはこちらをご覧ください。

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