中性脂肪が低いと何が問題なの? ―中性脂肪が低くなる原因や対策を解説

この記事のポイント

  1. 中性脂肪が低い主な原因は過度なダイエットや偏った食生活
  2. 中性脂肪が低くなると、低体温や疲労感、肌荒れなどの症状が出る
  3. 食生活を見直し、バランスのよい食事を取ることを心がけて

中性脂肪が高いと肥満などにつながるため気を付けなければならないことはご存じの方が多いと思います。しかし、低すぎる場合にも体調不良や病気につながる恐れがあるため注意が必要です。

今回は、中性脂肪が低くなる原因や症状、対策などを中心に解説いたします。

中性脂肪が低くなる原因について解説

中性脂肪とは?

中性脂肪は、体内でエネルギーとして使われる脂肪の一種です。肝臓でも合成されますが食事からの摂取に頼る部分が多いため、日々の食生活に大きく左右されます。 過剰になると余った中性脂肪が皮下脂肪や内蔵脂肪として蓄えられて肥満のリスクを上げてしまいます。そのため、中性脂肪が基準値よりも高い状態は身体に悪いと広く知られていますが、低い状態も様々な不調が発現するため望ましくありません。体温の維持や臓器の保護、ビタミンAをはじめとする脂溶性ビタミンの吸収を助けるなどの役割を担っており、中性脂肪は人間が生きていくうえで必要なエネルギー源です。

中性脂肪が低い原因は?

中性脂肪は血液検査で調べることが可能です。中性脂肪(TG)の基準値は、30~149mg/dLです。29mg/dL以下の場合に異常値と判断されます。過度なダイエットを行っていたり、甲状腺機能低下症や女性ホルモンの病気であったりすると、中性脂肪が低い値を示すことがあります。

【中性脂肪が低くなる主な原因】

  • 過度なダイエットや食事制限
  • 継続的な激しい運動
  • 甲状腺の病気
  • 女性ホルモンの病気
  • 重度の肝障害
  • 遺伝的要因

中性脂肪が低いとどのような症状が現れる?

中性脂肪が低くなると、体温調節がうまくできずに低体温や手足の冷えを感じやすくなったり、疲れやすい上に疲労が回復しづらい状態になったりするという症状が現れます。また、ビタミンA・D・Eなどの脂溶性ビタミンをうまく吸収できなくなり、免疫力の低下や肌荒れなどにもつながるため健康を損なう恐れがあります。

中性脂肪を正常値にするための改善策

検査の結果、原因となる病気が見つからなかった場合には、過度な食事制限やダイエットが原因である可能性が考えられます。食事制限やダイエットが中性脂肪の低い原因として疑われるのであれば、まずは食事の見直しを行いましょう。特定の栄養素の摂取を制限することなく、脂質や炭水化物をはじめとする栄養バランスの取れた食事を3食しっかりと食べてみてください。

食生活の見直しに取り組んで

中性脂肪が低すぎる場合は体調不良につながる恐れがあるため、注意しなければなりません。健康診断などで中性脂肪の値が低いと判断された方は、もちろん病気が原因であることもありますが、過度なダイエットや食事制限も原因として考えられるため、食生活の見直しに積極的に取り組みましょう。なお、病院で専門のスタッフから栄養指導を受けながら食生活の改善に取り組むのもおすすめです。

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