糖質制限のメリットとは
糖質制限は、糖質の摂取量を制限する食事方法です。1食の糖質を20~40gの範囲に収める“ゆるやかな糖質制限”では、糖質を適正範囲内に収めることで、カロリーや脂質を気にしすぎることなく満足度の高い食事を楽しむことができるのがメリットです。
主食にはどのくらい糖質が含まれている? ~主食の糖質を比較~
ご飯やパン、麺類といった主食には糖質が多く含まれます。たとえば、私たちが食べる機会の多い白米は1膳で約55g、6枚切の食パン1枚で約31g、パスタ1食あたりでは約71gもの糖質を摂取することになります。これでは主食だけで1食あたりの糖質の適正量のほとんどを占めるか、オーバーしてしまうことになります。
主食を玄米に代えるメリット
白米と玄米の糖質を比べてみると、白米は1膳あたり55gほど、玄米は1膳あたり52gほどとなります。わずかに玄米のほうが糖質は低いものの実は大きな違いはありません。ですが、玄米には糖質の量を抑えられる以外にもさまざまなメリットがあります。
そもそも玄米とは?
精米する前の段階のお米が玄米です。白米では取り除かれている胚芽やぬかが付着しているため、食物繊維やミネラルが多く含まれています。
栄養価が高い
糖質制限を行うと、食物繊維やミネラル、ビタミンなどの栄養が不足しがちなことが課題の1つに挙げられます。玄米にはこれらの栄養素が豊富に含まれているため、主食を白米から玄米に変えることは、健康を維持しながら糖質の量を抑えることができるという点でもメリットがあるといえるでしょう。
血糖値が上がりにくい
玄米は、糖質の吸収がおだやかであるため、血糖値の上昇を抑えることができる食品の1つです。このような性質がある食品を“低GI食品”と呼びます。
噛み応えがあり、腹持ちがよい
玄米には食物繊維が多く含まれていることから、噛み応えがあり、自然と噛む回数が増えます。よく噛むことにより満腹感が得られやすく、腹持ちがよいという点も玄米を食べるメリットといえます。
玄米を食べる際の注意点
玄米は白米よりも糖質の吸収が穏やかで栄養価も高い主食ですが、食べるときには注意しなければならない点もあります。
食べ過ぎには注意
白米より糖質が低いとはいえ、玄米も糖質を多く含む食品であることには変わりありません。食べ過ぎると1食分の糖質の適正量を超えてしまうので食べ過ぎには気を付けましょう。
消化が悪い
玄米は食物繊維が豊富で噛み応えがある分、消化が悪いという側面があります。消化不良を起こすと栄養をうまく吸収できないだけでなく胃腸にも負担をかけるので、玄米を食べる際はいつも以上によく噛んで食べるようにしましょう。
玄米を取り入れつつ、糖質制限を
主食をいつもの白米から玄米に変えることで、糖質量を軽減したり、糖質の吸収をおだやかにしたりすることができます。しかし、すでに糖尿病と診断されている方が自己流で糖質制限を始めると、糖尿病ケトアシドーシス(血液中のケトン体が増加しすぎることで起こる糖尿病の合併症)になり意識不明の状態に陥る危険もあるため、必ず医師に相談してから始めるようにしてください。
サルスクリニックでは糖尿病内科の医師が、診断から治療までを一貫して行っています。また、管理栄養士による栄養指導では、無理なく続けられる食生活の改善策を提案しています。糖尿病が心配な方や正しい糖質制限の方法について知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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