コレステロールが高い食品とは? ~レバーや卵類に注意してコレステロール値を下げる食事を~

この記事のポイント

  1. コレステロール値が高いと、動脈硬化や狭心症、心筋梗塞につながることがある
  2. コレステロール値を下げるためには、コレステロール摂取制限のほか、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を控え、食物繊維をしっかり取る必要がある
  3. 食事療法と並行して運動療法や薬物療法を行うこともある

“コレステロール値が高い”や“コレステロールが多い食品”といった場合、“コレステロール”は悪玉コレステロールと呼ばれる”LDLコレステロール”を指すことが一般的です。

血液中のLDLコレステロール値が高いと動脈硬化のリスクがあり、狭心症や心筋梗塞につながることもあります。この記事では、コレステロールを多く含む食品やコレステロール値を下げる方法をご紹介します。

コレステロールが高い食品とは?

コレステロールが高い食品には、レバーやモツなどの臓物類、鶏卵や魚卵など卵類があります。健康な人は、コレステロールの摂取制限をする必要はありませんが、高LDLコレステロール血症や動脈硬化と診断されており、その原因がコレステロールの取りすぎだと考えられる患者さんの場合は、コレステロール摂取制限が必要なケースがあります。

コレステロールにも種類がある

コレステロールは脂質の一種で、細胞膜の成分やホルモン、ビタミンD、胆汁酸などの原料となる生命維持のために欠かせない物質です。また、コレステロールには、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)とHDLコレステロール(善玉コレステロール)があります。

LDLコレステロールは肝臓から出てきたコレステロールを体全体に運び、増加すると血管の壁に入り込んで動脈硬化につながるとされています。一方で、HDLコレステロールは不要になったコレステロールを肝臓に運びます。

コレステロール値を下げるための食事のポイント

食品から摂取したコレステロールの吸収率は、20~80%と個人差が大きいとされています。そのため、コレステロール値を下げるためには、高コレステロール食品を控えるだけでは不十分な場合があります。

食品から取り込むコレステロールを減らすとともに、排出されるコレステロールを増やすために、以下の3つのポイントを意識した食事を心がけましょう。   

飽和脂肪酸を控える

飽和脂肪酸は血液中のLDLコレステロール値を高めるといわれているため、摂取を控えましょう。飽和脂肪酸は肉の脂身や鶏皮、バター、生クリーム、洋菓子など、主に動物性脂肪に多く含まれるため注意してください。

代わりにHDLコレステロールを増やす青魚や、LDLコレステロール値を下げる植物性脂肪(オリーブ油や大豆)を取ることで、不飽和脂肪酸を取り入れるとよいとされています。

食物繊維を多く取る

食物繊維はLDLコレステロール値を下げるといわれています。食物繊維は一般的に玄米や雑穀、野菜、納豆、きのこ類、こんにゃく、海藻などに多く含まれるため、これらの食品を積極的に取り入れましょう。

トランス脂肪酸を控える

トランス脂肪酸も飽和脂肪酸などと同じくLDLコレステロール値を高めるといわれているため、摂取を控えましょう。

マーガリンやショートニングが含まれた食品や工場生産された揚げ物、スナック菓子、市販の洋菓子などに多く含まれるため注意してください。

食事以外のコレステロール対策

食事療法以外にも、運動療法や薬物療法でコレステロール値を下げる方法があります。患者さんの体の状態によっては、食事の改善と合わせて行われることもあります。      

運動療法

運動するとHDLコレステロール値が上がるとされており、特にメタボリックシンドロームや糖尿病などでHDLコレステロール値が低い場合はより効果的といわれています。

運動はウォーキングや水泳、自転車などの有酸素運動を中心に、1日合計30分以上を週3回以上行うのがよいとされています。

薬物療法

LDLコレステロール値を下げる薬もあります。ただし薬を飲み始めたからといって、それだけに頼るのではなく、食事や運動などの生活習慣を改善したり、高血圧や喫煙といったほかの危険因子をチェックしたりしながら、必要に応じて薬物療法を行います。始めるタイミングや薬の種類についても、医師とよく相談したうえで治療を進めていきましょう。

コレステロール値の把握

患者さんそれぞれが自分に合った方法でコレステロール値を下げるためには、どのような対策が効果的なのか知ることが大切です。そのためには、医師や管理栄養士の指導のもと定期的な検査でコレステロール値のチェックをすることが大切です。

たとえば、コレステロールを多く含む食品を2か月ほど控えた後にコレステロール値が下がっていれば、コレステロールの摂取制限に効果があることが分かります。このように常に自分の状態を知ることで、より適切な対策を取ることができます。

医師と一緒にコレステロールのコントロールをしよう!

コレステロール値が高いと動脈硬化のリスクがあり、狭心症や心筋梗塞につながることもあります。そのため、コレステロールや飽和脂肪酸、トランス脂肪酸を多く含む食品を避け、食物繊維をしっかり取ることが大切です。特に臓物類(レバーやモツ)、卵類(鶏卵や魚卵)などにはコレステロールが多く含まれるため、食事の際は注意しましょう。

サルスクリニックは、病気と共に楽しく生きられるようサポートすることを大切にしており、在籍する管理栄養士による具体的な食事指導のもと、無理なく継続できるコレステロール対策をアドバイスします。検診・健診と診療をワンストップで行っており、診断結果も分かりやすく伝えています。予約も決済もスマホで可能なため、お気軽に受診をご検討ください。

※サルスクリニックの各種検査・健康診断(保険適用外)について、詳しくはこちらをご覧ください。

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