診療明細書を見て気付く・・・「生活習慣病管理料」ってなに?~加算条件やサービス内容について解説~

この記事のポイント

  1. 生活習慣病管理料とは、保険医療機関が生活習慣病の方へ提供する支援に対して支払われる診療報酬のことで、病気の早期発見・生活習慣改善・合併症予防に役立つ
  2. 目的は病気の予防・進行を防ぐことであり、定期的な健康チェックやカウンセリングなどのさまざまなサービスを受けることができる
  3. 当院では、医師の診察にくわえて管理栄養士による栄養指導を実施し、生活習慣の改善に向けて無理せず続けられるプランをご提案します

生活習慣病管理料とは、脂質異常症、高血圧症、糖尿病などの生活習慣が原因となる病気の予防や管理をおこなうために、厚生労働省が定めた施設基準を満たした保険医療機関が患者さんに提供する支援に対して支払われる診療報酬のことです。具体的には、医師や看護師、管理栄養士が患者さんの健康状態を定期的にチェックし、生活習慣の改善指導をおこなうことに対して支払われます。これは患者さんの生活習慣病の進行を防ぐために重要な役割を担っています。このコラムでは、生活習慣病管理料とは何か、目的や受けられる支援等について解説します。

生活習慣病とは?

生活習慣病とは、食生活の乱れや運動不足、ストレス、喫煙、過度の飲酒など、日々の生活習慣が原因で引き起こされる病気のことをいいます。代表的なものとして、糖尿病、高血圧、脂質異常症などがあります。これらの病気は進行すると重い合併症を引き起こすことがあるため、早期に受診し生活習慣の改善に取り組むことが重要です。

生活習慣病管理料とは?

冒頭でお伝えしたとおり、生活習慣病管理料とは、患者さんが生活習慣病を予防・管理するための取り組みを医療機関でおこなう際にかかる費用のことを指します。具体的には、生活習慣病の診断を受けた患者さんに対して、医師や看護師、管理栄養士などの専門スタッフがおこなう指導やサポートが含まれます。この費用の多くは、保険診療として医療保険から支払われ、患者さん自身が負担する金額は一部です。

なお、生活習慣病管理料は、該当する治療を実施している医療機関であれば、要件を満たした場合に一律の点数で算定されます。

生活習慣病管理料の目的

生活習慣病管理料の主な目的は、患者さんの健康を管理・サポートし、病気の予防・進行を防ぐことです。具体的には以下の点が挙げられます

1.病気の早期発見

生活習慣病は自覚症状が少ないことが多く、気づいた時には病状が進行していることもあります。定期的な検診や血液検査による早期発見で、病気が進行する前に適切な治療を受けることができます。

2.生活習慣の改善

食事や運動、睡眠、喫煙、飲酒などの習慣が健康に大きな影響を与えます。医師や管理栄養士がカウンセリングをおこない、患者さんのライフスタイルに合わせた改善方法を提案します。これにより、病気の予防や症状の軽減が期待できます。

3.合併症の予防

生活習慣病が進行すると、心臓病や脳卒中、腎臓病などの合併症を引き起こす可能性があります。医療機関でのサポートを受けることで、こうした合併症のリスクを減らすことができます。

生活習慣病管理料に含まれる支援内容

生活習慣病のリスクがある、またはすでに生活習慣病と診断されている場合、まずは病院やクリニックで医師の診察を受けます。医師により生活習慣病であると診断された場合、生活習慣病管理料が適用され、以下のような支援を受けることができます。

1.定期的な健康チェック

定期的に血圧、血糖値、血液検査などをおこない、健康状態を確認します。
これにより、生活習慣病が進行していないか、または新たなリスクがないかを評価します。

2.カウンセリングやサポート

医師や管理栄養士が定期的にカウンセリングを実施し、食事指導や運動指導、禁煙指導などをおこないます。
患者さん一人ひとりの生活習慣や健康状態に合わせた続けやすいプランを提案し、その継続をサポートします。

3.薬物療法の管理

生活習慣病の治療には、薬の服用が必要な場合もあり、その管理も生活習慣病管理に含まれます。
服用状況を適切に管理し、継続可能なプランで生活習慣病の予防・改善をサポートします。

4.継続的な管理

生活習慣病管理料が適用されると、定期的な通院で健康状態をチェックし、継続的な管理をおこないます。一般的には、月1回程度の通院が必要です。生活習慣病を予防・改善するためには、患者さん自身の継続的な努力が欠かせません。
簡単なことではありませんが、医師や管理栄養士のサポートを受けながら少しずつ改善していくことが大切です。

当院での取り組み

当院では、生活習慣病の患者さんに対し、医師による診察にくわえて栄養指導を実施しております。医師の指示のもと、食・健康のプロフェッショナルである管理栄養士が指導を担当し、食事・運動についてのアドバイスをおこないます。この栄養指導は保険診療として受けることが可能です。

初回は約30分、2回目以降は20分程度の時間を設け、患者さんの食生活や生活習慣についてカウンセリングを実施します。その内容をもとに、食事や運動、休養、ストレスへの対処法なども含めた総合的なアドバイスをおこないます。

また、当院(一部クリニックを除く)では、血液検査の結果を当日中にお伝えできる体制を整えております。その場で検査結果を確認しながら、迅速かつ適切な指導を受けることができるため、生活改善への意識も高まりやすくなります。]

 

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具体的な支援内容

目標設定とサポート

初回のカウンセリングでは、約6ヶ月後を目安にした目標を設定します。

たとえば、「体重を〇kg減らす」「薬を減らす、または不要にする」「血圧や血糖、コレステロールなどの検査データを改善する」といった現実的かつ患者さんのライフスタイルに合わせた目標を一緒に考えます。その後は設定した目標に向けてさらに細かく1ヶ月ごとの短期目標を設定します。

例えば、「毎食野菜を取り入れる」「1週間に2回は軽い運動をおこなう」「間食を減らす」など、無理なく実行できる短期目標を設定します。小さな目標の達成を積み重ねることで、苦手意識の払拭や自信につながり、モチベーションを保ちながら取り組むことができます。

定期的な振り返りとフィードバック

定期通院のタイミングで栄養カウンセリングを実施し、患者さんの取り組みを振り返りながら改善点や成果を共有します。

目標達成に向けて、「うまくいっていない部分はどこか」「次は何をすべきか」など、患者さんが自分自身の状況を理解しやすくなるよう、丁寧かつ具体的なアドバイスをします。

生活全体の見直し

食事や運動だけでなく、睡眠の質やストレスの状況なども生活習慣を構成する重要な要素のひとつです。当院では、患者さんの生活全体を見渡しながら、少しずつ取り入れられる工夫をご提案します。いきなり完璧を目指すのではなく、できることから少しずつ始めることが、継続的な生活習慣病の改善・予防につながると考えています。

プロの力を借りて、健康な毎日を目指そう

生活習慣病は、一度発症すると長期間にわたり治療や管理が必要になりますが、早期発見と適切な生活習慣の見直しによって、症状の進行を防ぎ、合併症のリスクを大幅に減らすことができます。

当院では、医師・管理栄養士・看護師がチームとなり、患者さん一人ひとりに寄り添った支援をおこなっています。

「これなら自分にもできそう」「少しずつ良くなっている」と実感できるような、前向きなサポートを心がけ、患者さんの暮らしがより豊かになるようサポートします。

生活習慣病が気になる方、健康診断の結果に不安がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

あなたの健康な未来を、私たちと一緒に築いていきましょう。

【参考文献】