中性脂肪とは? ~高い場合、低い場合それぞれのリスクと改善策について解説~

この記事のポイント

  1. 中性脂肪は人間が生きていくうえで必要なエネルギー源
  2. 中性脂肪の基準値は30~149㎎/dL
  3. 中性脂肪は高くても低くても病気のリスクにつながる
  4. 中性脂肪を基準値内にするために食生活をはじめとする生活習慣を見直して

体にとって悪いものと思われがちな中性脂肪。実は人間が生きていくうえで欠かすことのできないエネルギー源です。しかし、過剰になっても不足しても体に悪影響を及ぼします。
今回は、中性脂肪の概要や中性脂肪を基準値内にするための対策を中心に解説いたします。

中性脂肪とは?

脂質の一種である中性脂肪は、エネルギー源となるだけでなく体温の維持や臓器の保護などの役割も担っています。そのため、中性脂肪をはじめとする脂質は人間が生きていくうえで必要不可欠な栄養素といえます。ただし、エネルギーとして使われなかった中性脂肪は脂肪として体に蓄積されるため注意が必要です。

中性脂肪は高くても低くても注意が必要

中性脂肪が高い場合、肥満や生活習慣病になりやすいのはもちろんのこと、高血圧や動脈硬化、さらには心筋梗塞しんきんこうそくや脳梗塞などの重篤な病気につながる恐れがあります。一方で、過度なダイエットの影響や甲状腺の病気などの場合には中性脂肪が低くなりすぎていることがあります。中性脂肪が低いと、体温調節がうまくできずに低体温になったり、疲れやすくなったりするという症状が現れます。

しかし、これらの症状があったとしてもいずれも自覚症状が乏しいため、定期的に検査を受けたり、何らかの不調を感じたりしたら病院を受診することが重要といえるでしょう。

中性脂肪の検査~基準値や注意点とは? ~

中性脂肪の基準値

中性脂肪は、TG(トリグリセリド)の値を血液検査で調べます。

中性脂肪の基準値は、30~149mg/dLです。150~499mg/dLでは要注意、500mg/dL以上では異常値となります。なお、29mg/dL以下であっても異常値と判断されます。

検査を受けるうえでの注意点

中性脂肪の検査を受ける場合には10時間以上の絶食をする必要があります。これは、中性脂肪の値が食後3~6時間後に上昇するからです。ただし、水またはお茶は摂取しても問題ありません。

中性脂肪を基準値にするための対策とは?

中性脂肪が高い場合

まずは、食事の取り方を見直しましょう。甘いものやお酒を控えてバランスのよい食事を適量取るようにしてください。また、魚介類には中性脂肪を減らす効果があるため、肉を魚に変えてみるなど献立の工夫をしてみるのもよいでしょう。なお、サルスクリニックのインスタグラムでは管理栄養士が考えた栄養バランスのとれたレシピを紹介していますので、ぜひご活用ください。

次に、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を1日30分程度行ってください。可能であれば、このような運動を毎日続けることが重要です。

なお、喫煙している方は禁煙に取り組むことをおすすめします。

ただし、生活習慣のみでなかなか改善しない場合には、病院を受診して、背景に何らかの病気が隠れていないかどうかのチェックが必要となることがあります。

中性脂肪が低い場合

疑わしい病気がなく中性脂肪が低くなってしまっている場合には、過度な食事制限が原因になっている可能性が考えられるため、食事の見直しをすることが大切です。脂質を含めた栄養素をきちんと取ることができるバランスのよい食事を心がけましょう。

病気の早期発見につなげるためにも検査を受けて

中性脂肪の検査を受けることは、病気が見つかるきっかけになります。ですから、定期的に健康診断を受けて、病気の早期発見につなげていただきたいと思います。

サルスクリニックでは診察や検査のほか、栄養指導や健康診断も実施しています。肥満でお悩みの方や健康診断を受けたい方はぜひ一度サルスクリニックを受診ください。

※サルスクリニックの健康診断についてはこちらをご覧ください。

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