糖尿病患者さんが外食する場合の注意点とは?
糖尿病の食事療法中でも外食は可能です。糖尿病の食事療法では、栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなど)の過不足がないようにさまざまな食品を栄養バランスよく食べ、決められたカロリー量以上を取らないことが重要です。
外食をすると、カロリー量が高くなりがちで栄養バランスが偏ることもあります。たとえばハンバーグ定食で内容が合い挽きハンバーグ150g、白ごはん150g、フライドポテト50gだった場合、カロリーは600kcal以上と高く、栄養バランスも糖質や脂質に偏ってしまいます。定食にサラダが付いていることもありますが、それだけのビタミンやミネラルでは足りません。まずはカロリーの取りすぎを防ぐために、1日で食べたものを記録して1日の総カロリーを計算し、決められた数値をオーバーしないように調整することが大切です。
次からは外食する際のポイントを4つご紹介します。
外食する際に気をつけたいポイント4つ!
肉料理より魚料理を選択する
鶏肉や豚肉、牛肉などの肉よりもタイやサバ、サンマなどの魚には不飽和脂肪酸が多く含まれています。特に魚の中でも青魚といわれているサバ、サンマ、イワシなどに不飽和脂肪酸が多いとされています。
不飽和脂肪酸には、動脈硬化や血栓を防ぐ効果や、血圧を下げたり、LDLコレステロールを減らしたりするといった嬉しいはたらきがあるといわれています。
一品料理より定食を、洋食や中華よりも和食を選択
一品料理だと取れる栄養が糖質や脂質に偏ってしまうため、ビタミンやミネラルもしっかり取れる定食がおすすめです。また洋食や中華料理は調理過程で油を多く使用しますので、あまり油を使わない和食がおすすめです。
料理の調理法別の選び方
料理のカロリーは揚げもの、炒めもの、焼きもの、ゆでもの・蒸しものの順で高いため、カロリーをなるべく低く抑えるために、ゆでたり蒸したりした料理や、焼き料理を選択しましょう。
お酒を飲む際の目安量は?
お酒を飲むときは、一度に80〜120kcalまでにとどめましょう。たとえばワインの場合は100ml(ワイングラス約1.5杯)、ビールの場合は200ml(大瓶約1/3本)、日本酒の場合は75ml(約0.4合)です。なお、この飲酒量は目安であり、一人ひとりに適した量は異なるため、詳しくは医師と相談しましょう。
ポイントを抑えることで糖尿病であっても外食は可能!
糖尿病の食事療法中であっても外食は可能です。ただし、栄養バランスを考えたうえで、適切な摂取カロリー量の範囲で抑えることが重要です。
具体的なポイントとしては、以下が挙げられます。
- 肉料理よりも魚料理を選ぶ
- 一品料理ではなく定食を選ぶ
- なるべくカロリーを抑えた調理法の料理を選ぶ
- 飲酒は毎日ではなく間隔を空けて、1回80〜120kcalまでを目安にする
糖尿病の食事というと「美味しいものが食べられない」「外食も楽しめない」などと思われがちですが、こうしたポイントを守っていればご家族やご友人と一緒に外食を楽しんでいただけます。
サルスクリニックでは、糖尿病であってもその人らしく、楽しく暮らしていけるようにサポートしています。医師や管理栄養士による患者さん一人ひとりに合わせた食事指導も行っています。オンライン診療(初診を除く)にも対応可能。予約や決済もスマホでできるため、お忙しい方でも安心してご相談ください。